生産本部 生産技術グループ 松本さん
個性豊かな人材が集まる東洋工芸では、従業員一人ひとりの誠実さや向上心が事業成長や品質を支えるエネルギー源となっています。今回ご紹介する生産技術グループの松本さんもそのうちの一人です。
松本さんの好奇心と行動力は生産現場の安全や効率にどうつながっているのか、お話をお聞きしました。
「面白いから」電気工事士を取ってみた
私は前職で縫製関係の仕事をしていましたので、東洋工芸のウェブサイトを見て「ミシン」の工程があると知ったときは「自分の経験を活かせるのではないか」と思いました。
入社後に配属されたのは縫製に近い領域の「張り(イスの背や座面に張地を張る仕事)」でした。
それから数年たったある時、「張り」の工程で使いたい思う設備があったので、自分で作ってみることにしました。
設備は「作りたい」と思ってすぐに作れるものではありませんが、以前から生産技術グループの仕事を手伝う機会があり、そうしているうちに電気関係のことが面白くなっていき、電気工事士の資格を取ってみようと思い至りました。
資格試験を受けてみたら、結果は合格。
そのような経緯があり、設備を作ることに抵抗がなかったのです。
この頃、取得した資格を会社に申請したことも重なり、製造部の張り係から生産本部の生産技術グループに異動することになりました。
生産技術は、完成品を通じてお客様に資する仕事
生産技術の仕事はお客様に直接お会いすることがなく、少し離れた立ち位置ですが、開発や設計などで決めたことを実現させる立場であるため、最終的に完成したものを通じてお客様を喜ばせることができる仕事だと思っています。
品質や安全性に関してお客様から「こういう試験を行いたい」とご要望をいただけば、生産技術が試験機を作ります。同時に、試験や製造を担う自社の担当者が安全に運転・停止を操作できるように設計することも大切です。
このようなことを考えながらPLC(プログラマブル・ロジック・コントローラ)の設計を行うことにやりがいを感じています。
現在は業務で使用する金属についての知識を深めようと目下勉強中です。金型を発注する場面だけでなく、自分で取り付けるなどもできるようにしたいと思っています。ゲームでスキルを身に付けていくように、必要なものや足りないものをどんどん足していきたいです。
初めての海外渡航、初めての台湾出張
入社6年目で経験した台湾出張は勉強になっただけではなく、大きな刺激を得たと感じています。
私にとっては初めての海外渡航だったこともあり、言語のことを含め不安が大きかったのです。しかし協力会社の工場で「張り」の作業を指導する場面で、現地の従業員が「なるほど!」という表情やジェスチャーを見せ、意思疎通ができたときは、「結構やりとりできるものだな」と世界で仕事をすることへの関心が高まりました。
また、自分のやってきた縫製の経験や「張り」の技術が受け入れられたという手応えもあったので、今後もこのような機会を通じて、協力会社と良いシナジーを生み出せたらよいと思いました。
将来的には、機械設備が深く関わる工場の自動化や海外での生産などにも関わり、会社の成長にどんどん貢献していきたいと考えています。
2023年12月掲載