東京営業グループ 佐々木さん、生産本部設計グループ 伊藤さん
東洋工芸には60年以上にわたり、オフィスチェアから生活文化雑貨まで大手メーカーのOEM製造を手掛けてきた実績があります。お客様から「ものづくりのパートナー」として認めていただくために現場が心掛けていることとは?
今回は営業担当の佐々木さんと設計を担当する伊藤さんにお話をお聞きしました。
お客様に選ばれる存在でいるための姿勢
佐々木さん:
東洋工芸の役割は、大手メーカーからご提示いただいた企画やデザインに対して、設計や製造などの商品化に向けた具体的な提案や計画を示すことです。私は営業担当としてお客様とのコミュニケーションを担い、伊藤さんは設計の面からご要望に応えるという役割なので、OEM/ODMのプロジェクトが進行している間は綿密にやり取りしています。
とにかく伊藤さんは対応するスピードが速い。さらに営業担当者にも分かるような言葉を選んで説明してくれるので、とても助かっています。
伊藤さん:
お客様が最初にコンタクトするのは営業担当者です。
私は東洋工芸に入社して10年以上が経ちますが、当社の営業担当者には「お客様目線」を重んじる姿勢が受け継がれていると感じています。もちろん良い製品を提供することが重要ではありますが、設計側から見れば、お客様に「また一緒にやりたい」と思っていただける人柄や誠実さを貫いている点も取引を左右しているポイントだと思います。
対話を重んじ、機能・品質・コストの最適解を提示する
佐々木さん:
OEMのプロジェクトでは、大手メーカー側で商品のデザインを検討することも少なくありません。見た目をご要望どおりにするだけがゴールではなく、機能や品質、製造、輸送、納期などのさまざまな面から提案を行います。一方的にお示しするというよりはお客様との会議の中で対話を重ねながら、その都度お客様のご要望を満たす的確な提案をするということが東洋工芸のOEMの強みではないでしょうか。
伊藤さん:
最終的に使用するユーザーが商品に何を求めているのか。価格なのか、それとも今までにない機能なのか。この辺りの議論を経て、最適な解を双方で探っていくところに醍醐味がありますね。
「お客様からの信頼」に欠かせない社内の信頼
伊藤さん:
佐々木さんはお客様に対しても社内でも、時には嫌われ役を買って出る「兄貴肌」なタイプです。
特に納期に関しては、お客様が求めている日程に間に合わせようとすれば、時に工場側に負荷がかかることもありますが、「何個ならできるか」「いつまでだったら間に合わせられるか」などギリギリのところを探っています。他のメンバーにはあまり見せませんが、時にはお客様に頭を下げることもありますし、お客様にも社内にもフォローすべき時はフォローに回り、関係を大切にしようと尽力している様子が伺えます。
佐々木さん:
(照れている様子を隠しながら)今日はマスクで口元が隠れていてよかったです(笑)。
まぁ、お客様にはお客様の立場があり、工場には工場の立場があります。営業担当としてはそれぞれの立場を理解して、そこを橋渡しするように意識していますね。
強みを生かし、さらなるチャレンジを
佐々木さん:
ずいぶん昔の話になりますが、大手メーカー主催の展示会に同行した時に直接ユーザーとなるお客様に説明する機会があり、機能について良い反応をいただけた時はうれしかった記憶があります。
開発・設計・製造・販売を自社で有している点が東洋工芸の誇れるところ。
お客様のお声を聞き、それを工場に迅速にフィードバックできるメリットがあると思っていますので、この一連の流れを生かして新しいものをどんどん作っていきたいです。
伊藤さん:
世の中には優れたデザインのものが多く存在しています。どちらかというと見た目の部分が重視されていますが、私は機能美というものを追求した商品づくりをしていきたいと考えています。
いつか自分たちが開発した商品が世の中でヒットして、テレビで「東洋工芸の皆さんがこんなものを開発しました!」と取り上げられるようになる…という夢を持っています。
佐藤社長から社内に向けて「失敗を恐れずチャレンジしよう」という言葉があったように、いろいろなことにチャレンジさせてくれる環境がありますので、その環境を生かしていきたいと思います。
2023年9月掲載